2026/06/04 01:44

症例報告:薄毛(男性型脱毛症が疑われる症例)に対する鍼灸施術の経過報告

※患者様ご本人の許可を得て掲載しています。

症例

年齢・性別:61歳 男性

職業:会社員(デスクワーク中心)

主訴

頭頂部を中心とした薄毛の進行。

以前から薄毛の自覚はあったものの、2026年1月頃に体調を崩した後、ご家族から「薄毛が進行したのではないか」と指摘されるようになった。

市販の育毛剤などを使用したが大きな変化を実感できず、ご家族が当院を利用していたことをきっかけに来院された

現病歴

加齢に伴う薄毛の進行に加え、体調不良後から脱毛の進行を自覚した。

男性の薄毛の多くは男性型脱毛症(Androgenetic Alopecia:AGA)が関与するとされるが、ストレスや全身状態の変化、栄養状態の影響なども毛髪成長周期に関与することが報告されている。

施術方法

頭頂部への鍼施術及び棒灸にて輻射熱施術だけでなく、東洋医学による全身施術を行い、体調不良と頭皮の状態を整えることを目的とした鍼灸施術を実施した。

施術頻度は週1回とし、施術回数4回終了した時点(1か月後)に評価する

評価は、

  • 2回目施術前
  • 5回目施術前

に撮影した頭部写真を比較して行った。

経過

1か月間(計4回)の施術終了時点で評価を実施した。

初回撮影時と比較して、頭頂部周辺において毛髪密度の改善が認められた。また、既存毛のボリューム感向上および地肌の露出範囲の減少が確認された。

患者本人からも、

「髪にハリやコシが出てきた気がする」

との自覚的変化が聞かれた。

現在も施術を継続中であり、今後の経過を観察している。

考察

毛髪は「成長期(anagen)」「退行期(catagen)」「休止期(telogen)」を繰り返しており、ストレスや体調不良、加齢などの影響によって成長期が短縮すると毛髪の細小化や脱毛が進行すると考えられている。

また、近年では頭皮の血流や局所環境の改善が毛包機能に影響を与える可能性が報告されており、鍼灸刺激が微小循環の改善や自律神経調節を介して毛髪環境に作用する可能性が示唆されている。脱毛症に対する鍼灸治療の研究レビューでは、毛髪の成長促進や脱毛抑制への可能性が報告されている一方で、エビデンスの蓄積はまだ十分ではなく、さらなる研究が必要とされている。

本症例では、週1回の鍼灸施術を1か月継続した結果、写真評価において良好な変化が認められた。体調不良後の全身状態の回復や頭皮環境の改善が関与した可能性が考えられる。

まとめ

61歳男性の薄毛症例に対し、週1回の鍼灸施術を実施したところ、1か月後の写真評価において毛髪密度の改善が認められた。

薄毛の原因は遺伝的要因、ホルモン、加齢、ストレス、栄養状態など多岐にわたるため、今後も継続的な経過観察と評価を行っていく予定である。

※本症例は個人の経過であり、すべての方に同様の結果を保証するものではありません。

(2026年5月10日時点)              (2026年5月31日時点)