2026/03/11 14:49
鍼灸師が解説|ベーチェット病と鍼灸施術の可能性【症状・研究・注意点】
―研究報告と症例からみる可能性―
ベーチェット病は、全身の血管に炎症が起こる慢性的な炎症性疾患(血管炎)です。主な症状として、繰り返す口内炎、外陰部潰瘍、皮膚症状、ぶどう膜炎などの眼症状、関節痛、倦怠感などがみられます。症状は再発と寛解を繰り返すことが特徴で、現在の西洋医学ではステロイドや免疫抑制薬、生物学的製剤などによる炎症のコントロールが中心となります。
鍼灸施術はベーチェット病そのものを治す治療ではありませんが、症状の緩和や体調管理を目的とした補助療法として行われることがあります。鍼灸には血流改善、鎮痛作用、自律神経調整作用、免疫調節作用などがあることが報告されており、慢性炎症疾患に伴う関節痛や倦怠感などの症状に対して役立つ可能性があります。
ベーチェット病患者46例を対象とした研究では、鍼灸治療群と薬物治療群を比較した結果、鍼灸治療群で再発率が低下したことが報告されています。また、免疫に関係するIgM(免疫グロブリン)や亜鉛(Zn)などの指標の改善がみられ、免疫機能の調整に関与する可能性が示唆されています
(Yu P, et al. Journal of Traditional Chinese Medicine, 2003)。
さらに国内では、ベーチェット病患者に対して鍼灸施術を行った症例報告もあり、関節痛や倦怠感などの症状が軽減し、生活の質(QOL)の改善がみられたことが報告されています(大井康宏ほか)。
一方でベーチェット病では、皮膚刺激に対して炎症が起こりやすいパテルギー反応がみられることがあります。そのため鍼灸施術では刺激量を調整し、症状の状態を確認しながら慎重に施術を行うことが重要です。
参考文献
Yu P, et al. Clinical study on therapeutic effect of acupuncture on Behcet's disease. Journal of Traditional Chinese Medicine. 2003.
大井康宏ほか:ベーチェット病患者に対して鍼灸治療を行った1症例
当院の情報
当院に来られているベーチェット病の患者様の特につらい症状は、口内炎とぶどう膜炎・関節痛・不眠と強い倦怠感です。体調が悪いときは口内炎が一気に複数出て来るそうです。
施術を受けた当日と翌日は口内炎が一気に現れましたが、3日目から体が楽になり、その後口内炎は一週間は出ておらず、眠りも夜中に目を覚まさず寝れたようです。関節痛も軽減し維持しているようです。パテルギー反応もないと次の施術時に話してくれました。
ベーチェット病の患者様全員が、施術を受けた結果、同じような反応かどうかはわかりませんので、患者様と確認しながら進めております。
もし挑戦してみようと思われた場合はご相談下さい。
