2023/09/20 12:26

総腓骨神経麻痺の要因:

総腓骨神経麻痺は、膝のすぐ下の外側に腓骨頭という骨のでっぱりがあります。総腓骨神経は、このでっぱりの外から下をまわり込んでいて、この部分で障害を起こすことがあります。

日本脊髄外科学会によると、すねの外側から足の甲にかけてしびれや痛みが起こり、歩くことで症状が強くなり、歩けなくなることもあります(間欠性跛行)。症状が強いと、総腓骨神経が支配している足首を持ち上げる筋肉の力が低下し、足首が上がりづらくなったり、スリッパが脱げやすくなったり、つまずきやすくなったりすることもあります。

  • 圧迫や損傷: 

総腓骨神経は腓骨骨頭の近くを通過するため、外傷や長時間の圧迫によって神経が損傷されることがあります。足を組んだり、きついストッキングをはいたりすることが、神経に圧力をかける原因となります。

  • 日常生活の過度な使用:

 特に足首周りの筋肉や関節を過度に使う職業やスポーツ活動に従事する場合、神経に過度なストレスがかかり、麻痺の要因となります。

  • 原因不明の発症: 

一部の患者さんでは、特定の外的要因がないにもかかわらず、総腓骨神経麻痺が発症することがあります。これは原因不明の自然発症と考えられています。

鍼灸の効果:

鍼灸では、総腓骨神経に影響を与えるポイントに鍼を刺します。これにより、神経周辺の血流が改善し、神経自体にも刺激が加わります。鍼に電気を流します。電気は微弱で、患者さんに不快感を与えることはありません。この電気刺激は、神経を活性化させ、痛みを軽減し、筋肉の収縮をサポートします。

  • 痛みの軽減: 

総腓骨神経周辺の筋肉の緊張が緩和され、痛みが軽減されます。

  • 炎症の軽減: 

炎症を抑制する助けになり、神経周辺の組織の腫れや赤みを減少させます。

  • 神経のリラックス:

 神経の正常な機能をサポートし、神経伝達を改善します。これにより、足の感覚や筋力が向上します。