2023/09/01 10:00
胸郭出口症候群に対する鍼灸施術 胸郭出口症候群(Thoracic Outlet Syndrome、TOS)は、肩から腕にかけての領域で痛みやしびれを引き起こす複雑な疾患です。この症候群は、斜角筋の緊張や過剰な外転、胸筋や胸鎖乳突筋の異常な筋肉の状態などが影響しています。また、腕神経叢や脈が圧迫されることによって、手や腕に感覚異常や痛みをもたらすことがあります。興味深いことに、女性が男性よりも胸郭出口症候群にかかりやすいとされています。 胸郭出口症候群の要因 胸郭出口症候群の痛み痺れは、頸肩周辺の様々な要因によって引き起こされます。これらの要因には、以下のようなものがあります。 斜角筋や胸筋、胸鎖乳突筋などの筋肉の緊張です。これによって血流や神経の通り道が圧迫され、手や腕に痛みやしびれが生じることがあります。 胸郭出口症候群によって脈の流れが弱まることが挙げられます。脈の流れが滞ることで、手や腕への血液供給が十分でなくなり、痛みやしびれが生じる可能性があります。 鍼灸施術の効果 "Effectiveness of Acupuncture Treatment in Thoracic Outlet Syndrome: A Case Series"という論文では、鍼灸施術による筋肉の緊張緩和され、"Acupuncture Improves Peripheral Microcirculation in Thoracic Outlet Syndrome"という研究では、鍼灸施術によって脈の弱まりが改善され、血液循環が促進される効果が示されており、胸郭出口症候群の症状に対して有効であることが示されています。