2023/05/26 17:06
若年性脱毛症(AGA)は、日本人男性において20歳後半から30歳前半に目立って現れ、40歳までには進行する薄毛の状態を示します。AGAの発症には、男性ホルモンの関与、睡眠不足、頭皮の炎症が絡んでいると考えられています。 男性ホルモンであるテストステロンは、頭皮に存在する5αリダクターゼという還元酵素と結合することで、ジヒドロテストステロン(DHT)というホルモンに変化します。DHTは毛根の受容体に結合することで成長を妨げる信号を送り、髪が細くなったり抜け落ちたりする原因となります。 また、頭皮のふけや皮脂の過剰分泌は、脂漏性脱毛症と呼ばれる状態を引き起こすことがあります。頭皮の炎症が起こると、毛包や周囲の組織に損傷を与え、脱毛を促進する可能性があります。 さらに、ストレスや睡眠不足による頭皮の血流不足は体内のホルモンバランスを乱し、血流の不足は髪の成長に必要な栄養が不足することで髪が瘦せ、脱毛が進行する可能性があります。 鍼灸では、脱毛部に血流改善を目的に低周波鍼通電療法や灸施術等を行い、発毛を促します。 【参考文献】 〇日本皮膚科学会円形脱毛症ガイドライン 2017年 〇鈴木圭輔:睡眠時間と成長ホルモンの分泌.日本医事新報社.2014年2月1日発行