2023/03/31 11:21

片頭痛は,頭痛の原因となるような病気がない頭痛で比較的多いです。
日本では,成人の約8.4%が片頭痛にかかっていると報告されています。

通常は,前兆が5~60分続いた後に頭痛が始まります。キラキラした光やギザギザの光が視界にあらわれ見えづらくなる(閃輝暗点)といった症状が90%以上と最も多く、このような症状を前兆といい、「前兆のある片頭痛」に分類されます。

頭痛が始まる前に,なんとなく頭痛が起こりそうな予感や気分の変調,眠気,疲労感,集中力低下,頸部の凝りといった症状を経験する場合がありますが,これは前兆とは区別して「予兆」といい「前兆のない片頭痛」に分類されます。

片頭痛による頭痛は,発作的に起こり4~72時間持続し,片側性のズキズキと脈打つような拍動性の痛みを特徴としています。

原因は、脳軟膜血管・脳硬膜血管をつかさどっている三叉神経による血管の痛みと言われています。
片頭痛は自律神経症状も伴うため、気分が悪くなったりめまいが起こります。動くと血管の拍動が強くなるため、階段昇降など日常的な動作によって痛みが強くなります。そのため寝込んでしまい学校や仕事に支障をきたすこともあります。

鍼灸では、論文や症例報告また解剖学的に考え、施術を行います。

【参考文献】

〇一般社団法人日本頭痛学会

〇鳥海春樹:「鍼灸師が知っておくべき片頭痛」について. 全日本鍼灸学会 2022